大聖不動明王(本尊)― 気仙沼市指定重要文化財

仙台藩『風土記御用書出』(安永九年・一七八〇年)に、当寺院の本尊として記載あり。躍動感に満ちたおおらかな彫りの表現、寄木造りの確かな技法、そして彩色の様式から、制作の時期は江戸時代前期と考えるのが妥当とされておりますが、室町時代後半に通じる作風も見受けられ、その中間の時代に遡る可能性も示されております。
当山のご本尊・大聖不動明王は、気仙沼市指定重要文化財に指定される由緒ある御像です。不動明王は、大日如来の化身とも伝えられ、あらゆる煩悩や障難を大火炎をもって焼き尽くし、人々を迷いから救い出してくださる仏様です。憤怒の御相と右手に持つ降魔の利剣、左手に煩悩を縛る羂索——その力強いお姿は、慈悲と力の両面を兼ね備えた御仏の象徴です。当山では毎年四月二十九日に大護摩祈祷を厳修し、皆さまの諸願成就をご祈念しております。
延命地蔵菩薩(脇仏)― 気仙沼市指定重要文化財

端正な彫りと華麗な彩色を備え、均整のとれた造形と精緻な衣文の描写から、江戸時代前期から中期の作と考えられております。
ご本尊の脇仏として安置される延命地蔵菩薩もまた、気仙沼市指定重要文化財です。地蔵菩薩は「お地蔵さま」として広く親しまれ、あらゆる苦しみを救い、命を延ばし、人々を安穏に導いてくださる菩薩様です。古くより子どもや旅人の守り神として、また亡き方々の御霊を浄土へ導く仏様として、深い信仰を集めてまいりました。
聖観世音菩薩(脇仏)

ご本尊の脇仏として安置される聖観世音菩薩。
観音菩薩は「観音さま」として最も広く親しまれる菩薩であり、あらゆる衆生の苦しみの声を聞いて救いの手を差し伸べてくださいます。
浪切不動明王(不動堂)― 弘法大師ゆかりの御像

浪切不動明王は、真言宗の開祖弘法大師(空海)が密教を学ぶために遺唐船で唐に渡る際に、航海の安全を祈念して作ったとされています。波を切り裂くその勇壮なお姿から、海難除け・航海安全の守り神として漁師をはじめ海に携わるすべての方々の厚い信仰を集めてきました。毎年四月に執り行われる「浪切不動尊祭典」には、遠方からも多くの参拝者が訪れます。